デスクワーク
抱えすぎている人のための、個人のプロジェクト管理
仕事は一つではありません。開いたままの糸が15本あって、その全部が見えているのは自分だけです。
心当たりはありませんか
月曜の朝9時。10時から製品のレビュー、11時半から取引先との電話。そのあいだのどこかで、三人が待っている提案書を仕上げなければなりません。
タスクのリストを開きます。47件あります。先週のもの、先月のもの、いつ入れたのか覚えていないものもいくつか。提案書を探して画面をたどりますが、それは「ロードマップを更新する」と「廊下で佐藤さんが言っていた、いまだにどう扱えばいいかわからないあの件」のあいだに埋まっています。
見つけたときには9時20分。残り40分です。書き始めると、まったく別のプロジェクトについてのメッセージが飛んできて、話の筋を見失い、気づけば9時55分。レビューの準備をしなければなりません。
提案書は月曜には終わりません。火曜にも終わりません。水曜になると、一週間ずっと忙しかったのに、遅れている感じだけが残ります。
問題は生産性ではありません。見通しです。
生産性が低いわけではありません。一日中忙しくしています。問題は、一つの問いにはっきり答えられる状態がないことです。今いる場所と、今持っているものからして、いちばん役に立つことは何か。
タスクのリストは、その問いに答えません。すべてを一度に見せてきます。今パソコンの前にいて、会議まで20分あることを知りません。47件のうち三つは人の返事待ちで、今は何もできないことも知りません。提案書が、プロジェクト全体を止めている一件だということも知りません。
必要なのは、もっと長いリストでも、もっとうまい優先順位でもありません。今の状況で実際にできることだけが並ぶ、もっと短いリストです。
状況ごとに、短いリストを
月曜の朝、tingdoを開きます。今はパソコンの前です。#computerで絞り込みます。47件ではなく、8件が見えます。今ここで、誰も待たずにできることです。
提案書はその一つです。「佐藤さんが言っていたあの件」はこのリストにありません。先週受信箱に入れたまま、まだ見極めていないからです。失われたわけではなく、次の週次レビューで待っています。人の返事に依存する三件は連絡待ちとして把握されています。視界を混ませることはありません。レビューのときに出てきます。
提案書を選んで、書き始めます。たどる必要も、決める必要も、ほかの39件への後ろめたさもありません。
うまくいく理由。GTDの上にできているからです
これはtingdoが思いついた小技ではありません。Getting Things Done、David Allenが、一度に多くの糸を抱える人のために書いた方法です。その前提は、この問題にそのまま重なります。頭は思いつくためのものであって、覚えておくためのものではありません。頭の中だけに置いてある約束は、開いたままの輪です。ほかの何かが把握してくれていると信じられないので、脳はその一つひとつを注意のほうへ引き戻し続けます。15の輪が同時に競り合っていること。それが、忙しいのに遅れていると感じる理由です。
GTDは、その輪を五つの動きで閉じます。頭の中のものをすべて、信頼できる一か所に書き留めること。それぞれを、本当の次にとるべき行動まで見極めること。漠然とした「ロードマップ」が「第3四半期の節目を、レビュー用に書き出す」になります。その行動を、コンテキストと状態で整理すること。人に渡したものを置く連絡待ちのリストも含みます。週次レビューでシステム全体をたどって見直すこと。止まるものも、静かに消えるものもなくなります。そして実行すること。難しい考えごとは、もう済んでいます。要点は、決めることとやることを分けている点です。余裕のあるときに一度決めておけば、実行は、短くて正直なリストから選ぶだけになります。
15本の糸を抱えている人にとって、これは忙しいと澄んでいるの違いです。47件を、今実際に手をつけられる8件に変えるのがGTDです。任せたものを、一日を混ませずに見えるところに置いておくのもGTDですし、週次レビューの背骨もGTDです。だから止まるプロジェクトも、忘れられる引き継ぎもなくなります。tingdoはこの原則を組み込んでいるので、仕組みを手入れするのではなく、方法そのものを回せます。
一日は状況のあいだを移っていきます。コンテキストは、その一つひとつにタスクのリストを合わせます。
#computer
- – 第2四半期の提案書を仕上げる
- – 人員計画の表を更新する
- – 木曜の会議の前に分析の数字を確認する
#call
- – APIの件で開発リーダーとすり合わせる
- – 契約の件で取引先に折り返す
#meeting-prep
- – 関係者向けレビューのデモを用意する
- – 佐藤さんに頼まれた数字を出す
#waiting-for-a-moment
- – 範囲の変更について、顧客への言いにくいメールの下書きを書く
会議のあいだに15分あるなら、#computerを見ます。昼食に歩きながら電話が要ることを思い出したら、#phoneを見ます。リストはいつも短く、判断はいつも小さくて済みます。
始めたのは自分。仕上げるのは別の人。今どうなっているか、わかりますか
仕事の大きな部分は、自分でやることではありません。始めて、渡して、それが戻ってくるようにすることです。
「設計の提案、田中さんから」「法務の確認、鈴木さんから」「費用の見積もり、基盤チームから」「先週の火曜に頼んで、それきり返事のないあの報告」。
多くの仕組みでは、任せたタスクは消えます。メールを送ったので、終わった気がします。けれども終わっていません。待っているのです。そして、確かめるよう促すものがなければ、誰かに聞かれて落としていたと気づくまで、待ったままです。
tingdoでは、任せたタスクはすべて連絡待ちの状態を持ちます。日々の視界からは外れていますが、忘れられることはありません。週次レビューが連絡待ちを一つずつたどります。まだ待っているか。声をかけるか。終わったか。
仕事の半分は自分のもので、半分は人のもの
開発の責任者、チームリーダー、部門の長。ここまでのすべてが当てはまり、その上にもう一層あります。チームがあなたを必要としています。判断を待っている人がいて、確認を待っているものがあり、あなたにしか動かせないという理由で止まっているプロジェクトがあります。
一日を計画できないのは、一日を自分で握っていないからです。できるのは、10分でも一時間でも、空いた時間ができたときに、いちばん役に立つことが何かをすぐわかる状態にしておくことです。
#1-on-1-prep
- – 田中さんの評価面談の所感をまとめる
- – 山本さんの昇進の資料を確認する
- – 振り返り用にスプリントの数値を集める
連絡待ちのリストは、誰よりも長くなります。「設計の提案、田中さんから」「振り返りのメモ、山本さんから」「取引先の評価、運用チームから」「予算の承認、部門長から」。仕事の半分は、自分が始めたものが仕上がって戻ってくるようにすることです。それをすべて確かめる場所が週次レビューです。チャットの履歴をたどるのではなく、順序どおりに、一件ずつ。
すべてを動かし続ける、週に一時間
週次レビューは、個人の身だしなみのようなものではありません。止まっているプロジェクトがないこと、忘れられた引き継ぎがないこと、静かに死んだ約束がないことを、確かめる方法です。
tingdoが案内します。受信箱を空にし、動いているプロジェクトをすべて確かめ(次にとるべき行動はあるか)、連絡待ちの一つひとつに声をかけ、いつかやる・たぶんやるを見直す。終わったとき、すべての状態がわかっています。全部を頭に置いていたからではなく、システムが預かっていてくれたからです。